これから施術を受ける方はもちろん、施術後の方はご自身の症状はどれにあてはまるのか、不調を感じる部位や特徴などから今抱える症状と上手に付き合うための参考にして頂ければ幸いです。

『好転反応』とは


東洋医学では、瞑眩(めんげん)反応と言い、症状が良い方へ転ずる時に起こる一時的な身体の不調のことをいいます。

慢性的に疲労していた筋肉がほぐれ、滞っていたリンパや酸素の流れが良くなり、一気に毒素や老廃物が身体中を駆け巡ることで、好転反応の症状が起きるようになります。
体内から毒素が抜ける過程で起こる一時的な不調です。

つまり、好転反応の症状がおきるのは回復の証、回復の前の予兆と言われています。
通常2〜3日ほど経てばすっかり良くなるといわれています。


回復までの『4つのステップ』


好転反応は東洋医学の用語としてよく知られ、4つの種類と症状があるといわれています。
症状は4段階を経て回復していきます。

※すべての症状が治まるまでの期間や、各ステップで感じる症状の度合いには個人差があります。

【第1段階】  弛緩(しかん)反応
体の機能や自律神経などが、アンバランスな状態からバランスのとれた状態に戻ろうと動き出している時期といわれています。

施術により筋肉がほぐれることで、縮まっていた筋肉に今まで溜まっていた毒素や老廃物などが巡回していきます。
その為、今まで機能していなかった器官などが毒素や老廃物に対応できず、急激な倦怠感、熱を発症するようになります。

【症状】だるい、眠い、倦怠感、疲労感など

【第2段階】  過敏反応
慢性的に不調だった体の機能が覚醒し、体の状態は、慢性の前の急性状態にまで戻ります。

施術した箇所に血液が流れ込んで、体中の壊れた組織を作り変えようとしている為、痛みやかゆみ、炎症などを起こすといわれています。

【症状】便秘、下痢、痛み、はれ、かゆみ、発汗など

【第3段階】  排泄反応
細胞が活性化されることで体の解毒作用が表れ、老廃物や疲労要素などの分解・排泄機能が活発化されます。

【症状】吹き出物、発疹、肌荒れ、目やに、尿の色の変化
尿や便の量が増える、尿の臭いが強くなる、発汗など

【第4段階】  回復反応
滞っていた血流が改善され、汚れた血液が一時的に体内を巡り始めるとされています。
血流が促進されることで、新陳代謝が進んで、正常な機能を持った体に生まれ変わるイメージです。
この時期を乗り越えることで、体調は元の正常な体に戻っていくでしょう。

【症状】発熱、痛み、吐き気、腹痛、動悸など

辛い症状をやわらげる『4つの対処方法』


好転反応の症状が見られたときは、体の循環やバランスを促す対処方法を心掛けましょう。

好転反応自体に体の循環やバランスを改善させようとする働きかけがあるので、そこをさらにサポートすることで、よりスムーズな回復が期待できるからです。

水分をたくさん摂る常温の水やぬるま湯、お茶などを飲んで、体内の老廃物を排出する循環を促しましょう。

※カフェイン、アルコールを摂取するのは避けましょう。
温かい浴槽の湯につかる発汗を促して代謝を上げます。

深呼吸や腹式呼吸でゆっくりとリラックスした時間を過ごし、自然な回復を促しましょう。
横になる・休む発熱、だるさなどを感じるときには、無理をせずに体を横にしてゆっくり休みましょう。
運動をするいつもよりも少し多めに、ストレッチやウォーキングなどの運動を取り入れます。
動くことで体の循環を促して、老廃物を排出しやすい体に近づけます。

※だるさや発熱があるときの運動は控えましょう。